違いを比較!建築士事務所の選び方~注文住宅・リノベーション~(前編)

[記事更新日]2020/03/13


「注文住宅をつくる」時、設計・施工は、①建築士(設計士)事務所、②工務店、③ハウスメーカーにお願いすることが一般的です。
「中古物件を買ってリノベーションする」時も①建築士(設計士)事務所、②工務店にお願いします。
でもそれぞれ何が違うのか、違いも選び方も難しいですよね。

そこで今回は、《前編:違いを比較!建築士事務所・設計事務所・工務店・ハウスメーカー》、《後編:建築士事務所の選び方と注意すべきポイント》について、ご紹介いたします。実際に一級建築士に相談できるイベントについてもご紹介いたしますので、どうぞ最後までご覧ください♪

《前編:違いを比較!建築士事務所・設計事務所・工務店・ハウスメーカー》

目次-contents-

① 建築士(設計士)事務所

建築士事務所と設計士事務所の違い

建築士法では建築士事務所という用語で統一されていますが、世間で一般的に使われる用語の意味は違ってきます。

設計事務所と建築士事務所の世間一般の呼び方の違いは、専業で建築設計を行う事務所を設計事務所といい、施工業者である建設会社や工務店が設計業務を兼ねて行う場合を建築士事務所という言い方で呼ぶことがあります。どちらも、建築士法で定められた法律上の建築士事務所であることには変わりがありません。

設計を専門の設計事務所に依頼するか、建設会社や工務店に設計も含んで依頼するかは建築主が自由に選ぶことができます。
一般的には、設計事務所は設計を専業で行っているのでデザイン力があり、設計と施工を兼ねる建設会社や工務店などは、工事と連携した設計が可能と言えます。

建築士事務所の特徴

一般的に言われている「設計士事務所+工務店」の意味での建築士事務所ですから、次にご紹介する工務店のメリットに、設計士事務所としてのメリットが加わります。

建築士事務所の、設計士的なメリットは、やはり提案力です。狭小地や変形地での建築を検討している人や住まいに個性を求める方であれば、建築士が間取りやデザインなど住み心地にこだわった住まいを提案してくれます。

そこに加わる工務店のメリットとは何でしょうか。敷地の条件や施主のこだわりにあわせた家づくりへの対応や、事務所ごとの強み(自然素材や高気密・高断熱、独自の工法)を持っており、地域密着の事務所も多くあります。

ハウスメーカーとは違う建築事務所のメリットとすれば「自分だけの一点モノ」を手に入れる満足感があります。施主の思想やライフスタイルをデザインに落とし込んだ、既成品にはない暮らし易さが手に入ります。施工時には第三者の目で施工監理を行うため、欠陥工事などの問題も防ぎ易くなります。予算面においても、優先順位を付けて予算を配分することができるため、コストカットや予算のコントロールが可能になるのもメリットといえるでしょう。

このように、建築家には施主の趣味・ライフプラン、さらにはロケーションや土地条件などあらゆる要素を汲み上げて、作品として具現化する能力が備わっています。

~建築士事務所まとめ~
◎設計の提案力がある
◎デザインの自由度が高い
(自然素材や高気密・高断熱、独自の工法があるところも)
◎地域密着
◎変形地・狭小地にも対応
△スピード(ハウスメーカーよりは施工に時間かかるため)

② 工務店

工務店とひと口にいっても、その規模はさまざま。しかしいずれの会社も、規格商品を持つハウスメーカーとは違い、仕様やプランの制限がないことが多いので、敷地の条件や施主様のこだわりに合わせた家づくりに対応しやすいというメリットがあります。

また工務店は、地域に密着している会社が多いため、気候風土やその土地の慣習、交通状況などにも詳しく、きめ細かな対応も期待できます。さらに「建てた後も相談がしやすい」、「広告宣伝費などの費用が上乗せされない分、価格がリーズナブル」なども、工務店ならではのメリットです。最近では、各工務店が独自の特徴を打ち出そうと、自然素材や高気密・高断熱、独自の工法などを積極的に採り入れた家づくりをする会社も増えています。

一方、会社の規模が小さいゆえの経営状況の心配や、施工がメインであるための提案力不足などの不安要素も。

~工務店まとめ~
◎自由度が高い
(自然素材や高気密・高断熱、独自の工法があるところも)
◎地域密着
◎変形地・狭小地にも対応
△設計の提案力
△小規模工務店の経営状況は不安が残る
△スピード(ハウスメーカーよりは施工に時間かかるため)

③ ハウスメーカー

ハウスメーカーは、テレビCMや住宅総合展示場などで見かけることも多く、家作りをはじめる方にも比較的馴染みのある会社が多いのではないでしょうか。

設計から施工まで一貫して行い、自社工場で部材を加工して現場に搬入したり、住設機器を大量に仕入れることで、原価コストを抑えています。

また、工場で大量に生産される建材や製品を使用することで、工期の短縮や品質の安定化も実現しています。その反面、仕様が規格化されていたり、設計の自由度が制限されるというデメリットも。つまり、規格の中でおさまれば、コストを抑えて建てることができますが、規格を外れる部分が増えると、金額が大きく跳ね上がってしまうことも。さらに、会社によっては、規格外の仕様や設計に対応していないケースもあります。

ただし全国に展示場を持ち、気軽に実物を見ることができるというメリットは、その分、広告宣伝費が住宅の価格に反映されるという側面も。

~ハウスメーカーまとめ~
◎大手が多く安心
◎品質が安定
◎スピード(仕様の規格化などにより工期が短縮)
△仕様の規格化により自由度は低い
△変形地・狭小地

おすすめは建築士事務所

以上、①建築士(設計士)事務所、②工務店、③ハウスメーカーの違いを比較してみましたが、あなたにはどちらがぴったりだと感じられましたか?

私のおすすめはやはり建築士事務所です。賃貸ではなくせっかく購入するのであれば、やはり自分や家族の趣味・ライフスタイルに合わせたデザインを設計から提案してもらえる建築士事務所がいいと思うのです。

ただ、もし建築士事務所にお願いできたとしても、「手の出せないような価格ではないだろうか」、「デザイン性が自分の望むそれと違うベクトルで高くなりすぎても住みづらくならないだろうか」「同じ事務所に頼んでも、リノベーションだと注文住宅みたいにはいかないのかな」などなど、尽きない疑問については次回、《後編:建築士事務所の選び方と注意すべきポイント》をお待ちください!

 


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