「一番最適なウォークインクローゼットの寸法とは?」リノベーションの収納事例②

[記事更新日]2020/03/24

さて、こちら連載もの『リノベーションの収納事例』の第二段となります。
(第一弾はこちらから⇒「こんな棚が欲しかった!」リノベーションの収納事例 ①

今回は、あったらこんなに嬉しいものはない収納の代名詞「ウォークインクローゼット(WIC)」について、弊社建築士の話を交えながら解説していきます!

目次-contents-

そもそもウォークインクローゼット(WIC)とは?

読んで字のごとく、「Walk In Closet」。人が中に入って、衣類やなどの収納物の出し入れができるようなクローゼットです。寝室の近くに設置される場合が多く、間取り図では英語表記の頭文字をとって「WIC」と表記されることが一般的です。

また、クローゼットというと衣服などを収納するものと考えてしまいがちですが、人によっては自分のお気に入りのバックをショップのディスプレイ風に収納したり、趣味で集めている靴を並べてみたり、アウトドア用品専用の収納スペースとして使ったりなど、人それぞれのライフスタイルに合った使い方をすることも多くあります。

ウォークインクローゼット

ウォークインクローゼットの最適な寸法

ウォークインクローゼットのスペースを大きく取りたがるお客様がたまにいるけど、これは大きければ良いってものじゃないんだよ。
例えば、洋服を収納したいならそれに適したウォークインクローゼットの寸法がある。

これは弊社の設計施工部門に所属している建築士に「過去のリノベーションの収納事例について教えて欲しい」とインタビューしに行った時に聞いた話です。

私はこの話を聞いたときには、「え、大きければ大きいほど物が収納できるのでは?」と安直に考えました。

しかし、詳しく話を聞いてみるとこういうことのようです。

服を掛ける場合のウォークインクローゼットの最適な寸法は?

通常の壁に取り付けられているクローゼットを想像してみて下さい。そこには服とハンガーを掛けるためのポールがあり、そこにジャケットなどの上着を掛けて扉を閉めると、扉に服が当たるか当たらないかの隙間を空けてピッタリ扉が閉まる。

このクローゼットの奥行きがおよそ55cmと言われています。これは、洋服をハンガーに掛けた際に必要な幅の大きさです。この大きさを基準にして、ウォークインクローゼットの最低限必要な横幅を割り出していくと次のような形になります。

55cm(収納棚の幅①)+60cm(人の通るスペース)+55cm(収納棚の幅②)
=170cm(※ウォークインクローゼットの入り口を正面にした際の横幅)

この「170cm」の横幅を確保できるかどうかが、ウォークインクローゼットを作る上ではとても重要になってきます。
そして「55cm(収納棚の幅①)+60cm(人の通るスペース)+55cm(収納棚の幅②)」の比率を考えた設計をしなければ面積あたりの収納率も悪くなってくる、というのが段落冒頭の建築士から聞いた「ウォークインクローゼットの最適な寸法」の話に繋がるのです。

リノベーション収納事例集 ウォークインクローゼット

お客様とリノベーションの具体的な検討する際、お客様の要望の優先順位は

  1. 広いリビングがほしい
  2. 水回り(キッチンやお風呂)をオシャレにしたい
  3. 大きな収納(ウォークインクローゼット)が欲しい

となることが多いようです。

その中で、安い賃貸物件ではまず備え付けられていないウォークインクローゼットを希望されるケースも多く、弊社の設計担当者は物件ごとに異なる間取りの構成を考えながら日々頭を悩ませています。

ではその設計者が考え、考え抜いたウォークインクローゼットのリノベーション事例を公開していきます!

寝室の一角にオシャレなウォークインクローゼット

こちらの事例では、寝室のデットスペースになりがちな角の部分をあえて壁で区切り、衣類専用のウォークインクローゼットにしました。ウォークインクローゼットの壁の色はピンクに塗り替え、空間全体に温かみと落ち着いた雰囲気を醸し出しています。

これが上記事例写真のウォークインクローゼットの設計図です。
印を付けている部分で、このウォークインクローゼットの横幅はおよそ181cmと、ウォークインクローゼットに最低限必要な横幅「170cm」から少し余裕を持った設計となっています。

寝室の一角をウォークインクローゼットとして設けることで、床面積あたりの収納率があがるだけでなく、起床や就寝などの着替えのタイミングなどでの動線も短くなり、生活の質の向上に繋がります。

クローゼットの質感を全体と合わせて全体の統一感を出す

こちらの事例はクローゼットの質感をドアやフローリングと合わせることで、全体に統一感を出しています。木の質感を全体に統一させることで空間が締まって見えますよね。

スペースが許されるならこのように部屋全体をウォークインクローゼットとして利用することで全体の収納率はぐんと上がります。

その他の収納事例写真

ウォークインクローゼットと言っても、その形は個人個人のライフスタイルによって様々です。

「古着が好きで集めているから服を収納するためのウォークインクローゼットが欲しい。」「登山が趣味でアウトドア用品や寝袋を畳まずに収納したい。」「靴のコレクションをキレイに飾っておきたい。」などなど、自分の理想とするウォークインクローゼットの形を想像してみると、とても楽しいかもしれません。

まとめ

各部屋に分散して細かい収納が欲しい人、ウォークインクローゼットのように一箇所にものを固めて収納したい人。繰り返しになりますが、ライフスタイルは人によって様々です。

将来の不動産購入や自宅のリノベーションに備えて、こういった色々な人の理想の収納や住まいの事例を見ながら、「こういうウォークインクローゼット欲しいな」「ここまで大きな棚は、いらないかな」といった形で自分のライフスタイと、他の人の収納事例を見比べてみると新しく見えてくるものがあるかもしれません。
この事例紹介シリーズもまだまだ続きます。みなさんの理想のライフスタイルを想像するきっかけになっていけば、幸いです。

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「『書斎』や『ワークスペース』という男のロマン」リノベーション収納事例③


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