マンションリノベーションで壁を撤去する際にかかる費用と期間
この壁さえ無ければ、リビングをもっと広く使えるのに・・・。そう考えたことのある人はとても多いと思います。ここでは、マンションや戸建てのリノベーションやリフォームで部屋の壁を撤去する際にかかる費用と、その工事にどれくらいの時間が掛かるのかを、建築の専門家の意見をもとに解説していきます。
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そもそもこの壁は撤去していいの?
「壁を壊す」と聞くと、とても大掛かりな工事をイメージしてしまいますが、実はそんなに手間のかかる工事ではありません。ただ場所によっては建物の構造上、耐震性や耐風性で重要な役割を担っている壁であったり、重要な配線が存在する壁であったりするため注意が必要です。
どの壁を壊したらマズイのか。どの柱は残して置かなければいけないのか。建築の知識がない素人にはわかりづらいかと思います。残念ながら、一概に見た目だけで「この壁は壊しても安全」といった指標はありません。基本的にマンションや戸建てなどの建築物は、建築設計図や施工図などをもとに「この壁は壊しても大丈夫なのか?」「壊すとすればどれくらいの費用がかかるのか」を算出することになり、専門知識が必要になってくるのです。
壁を叩いて中が空洞なら壊しても大丈夫なのでは?
「壁を叩いてみて、コンコンと中が空洞になっているような軽い音がすれば大抵壊しても大丈夫」と、聞いたことのある方も多いのではないでしょうか。
しかし実際、設計図の残っていないような古い住宅では、壁の表面を壊して中の構造を見なければ残すべき重要な壁なのか、そうでないのかが分からない場合も多くあります。「叩いてみたら壁の中は空洞みたいだし、まあ大丈夫だろう」と壊してみたら実は重要な配線が通る壁で、新たに配線し直すための追加料金が必要になった。。。といったことになり兼ねないのです。
やはり実際に壁を撤去する際には、専門知識をもった建築士や大工などの専門家に実際に診断してもらいましょう。
壁の撤去工事に掛かる期間と費用
では、一般的な壁の撤去に必要な費用を見ていきましょう。
ここでは「6畳の和室」の壁を撤去して、フローリングのリビングを広くする工事を参考に、壁の撤去にかかる費用を算出していきます。
※画像はイメージです。
和室の壁の撤去に必要な工事の工程と期間
まずは一般的な6畳間の和室の壁撤去に必要な工程と工事期間の一覧から。
- 既存部分を守るための養生:工事期間=0.5日
- 壁の撤去解体・廃材回収作業:工事期間=0.5日
- 天井、床部分の壁があった部分の補修:工事期間=3日
- ハウスクリーニング:工事期間=1日
【合計工事期間=約5日】
上記は何の問題もなく参考例の工事が行われた際の工事期間です。腕のいい施工者が工事を行った場合、営業日換算でおよそ1週間で和室の壁の撤去工事が完了する計算です。ただ、実際の現場では天候不順で物資の搬入が遅れたり、配線の問題が見つかったりなど、様々なイレギュラーが発生するため、上記の工事期間は最短期間だと認識された方が良いでしょう。
6畳和室の壁の撤去工事に必要な工事の費用
さて、いよいよ一番重要になってくる壁の撤去にかかる工事料金についてです。これも一般的なものとなってきますが、6畳の和室1室の壁を撤去してフローリングのリビングとして使う工事を参考に算出すれば、下記のような内約になります。
- 工事を行う大工さんの日当=約1万円/人日=約5~10万円
- 壁の撤去作業にかかる材料費=約8万円
- 補修にかかる材料費=約10~20万円
- ハウスクリーニング費用=2万円
【合計金額=約25~40万円】
おそらく、他のリフォーム業者のサイトなどに提示されている料金からすると「あれ、高いな?」と感じた方もいらっしゃるかと思います。しかし、よく目にするリフォーム業者が提示する壁の撤去費用には①と②の部分しか含まれていないことが殆どです。「見積もり金額より請求金額が異様に高い」といった事例は、殆どが見積もり時に最低限の工事料金だけ見せていることが原因です。
上記の金額も、インターフォンなどの重要な配線が壁に通っていた場合や、クロスの張替えが必要になってくると話が変わってきますので注意が必要です。
マンションリノベーションで壁の撤去費用を少しでも安くする方法
壁を撤去して間取りを変更すると、考えいていたよりも費用が高くなりそう・・・と不安になった方に、マンションリノベーションでの壁の撤去費用を少しでも安くする方法を、弊社のリノベーション事例をもとにご紹介いたします。
約15畳のLDKが21畳に!壁を取り払った和室をあえて和室として使う事例
和室の壁の撤去工事にかかる費用の中で一番割合が高いのは「補修にかかる材料費」です。これは畳⇒フローリングに変更する際には、「畳の撤去費用」「下地の補修・遮音化作業」などが追加で発生します。
その際に、あえて畳の和室を畳のままリビングとして活用すると、上記の「畳の撤去費用」「下地の補修・遮音化作業」の料金を削減することが可能です。(今回の事例で畳は新調しています。)
それでは、今回のリノベーション事例の間取り図を見ていきましょう。
上記の事例では6畳の和室の壁2面を撤去し、約15畳のLDKを21畳のLDKに間取りを変更するリノベーションを行っております。
そして、これがリノベーション前のBoforeの写真。
(写真がわかりづらくて申し訳ございません。)
そして!これがリノベーション後のAfterの写真となります
なんということでしょうか!中途半端に区切られていた和室の壁がすべて取り払われ、リビングにオシャレなレクリエーションスペースが加わりました!小さなお子様が全力で遊んでも下が畳なので安全!コタツを置いて雑魚寝しても、とても気持ちのいい空間です!
かつてあった天井の壁の部分にはカーテンレールを設置して、来客があった際に客室としても使用できるように設計しました。ベットが苦手な布団派の方も、カーテンを引けば和室の寝室として利用できます。なにも和室を壊してまで、床を洋風のフローリングに統一する必要はありません。最近はオシャレな半畳畳なども普及しており、洋室としても違和感なく畳を使用することもできるのです。
弊社にはこのようなリノベーションの事例が数多くございます。無料の事例資料集なども用意しておりますので是非ご活用ください。
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