【リノベの1年後】「好きなものに囲まれる、シンプルな暮らし」に、お邪魔しました

[記事更新日]2020/08/17

「好きなものに囲まれる暮らし」。1年点検でお伺いしたHさんのお宅は、まさにそれでした。かつてお住まいだったニューヨーク・ブルックリンのエッセンスを取り入れたインダストリアルスタイルをベースに、お気に入りの家具ブランドで彩りを添えています。

今回は、半年前のインタビュー時を振り返りながら、1年後の暮らしをお伝えします。

【リノベ | インタビュー】家具もTVも「好きな場所」で「好きな時」に。自由が続く、自分だけの空間

目次-contents-

キッチンBEFORE|未完成だった半年前のキッチンインテリア

こちらは、半年前に「リノベ先輩インタビュー」でお伺いした際のインテリア。もともと、インテリアを勉強していたというHさん宅は、未完成ながらに個性が溢れているのがわかります。

シンプルすぎるほどにシンプルなキッチンは、フロートタイプで生活感をあまり感じさせません。ニューヨークでも配管を隠すのは見かけなかったそうで、こちらも配管むき出しのデザインにしています。

キッチンAFTER|現在のキッチンインテリア

グレーで無機質な室内に、赤い収納が映えます。先のインタビューでも「暗い中にヴィヴィッドな色を入れて楽しむのが好き」とありましたが、収納の赤以外にも、普通なら隠したくなる延長コードがまさかのイエローで、むしろ存在感を出してきているところも見逃せません。

クロゼットBEFORE

一部屋をまるっとクロゼットにした部屋。しかも土間から一続きで、靴も直置き、着替えてそのまま外出できるという、自分のライフスタイルを明確にしていったことで叶えられたデザインです。

趣味のアイテムをさりげなく飾りつつ、無駄なスペースのない配置も秀逸。またキッチンと同様、無機質な空間にアクセントカラーでポイントを入れています。

クロゼットAFTER

写真左からは、玄関ポーチが斜めになっていて、そこからクロゼットまで一続きの土間なのがわかりますね。パイプにかけられた服類の向かい側には、写真右の収納棚が。壁のOSBボード(今リノベーションやDIYで人気です!)にダボレールを取り付け、稼働棚を設置しています。

何気なく置いてある小物やカゴまでもオシャレに見えるという抜け感テクニックには、学びさえもありますね。

サニタリーBEFORE|AFTER

写真左:BEFORE/写真右:AFTER
サニタリーに、こんなインダストリアルな洗面ボウルを付けるというアイデア。テーマからのブレがないのが、馴染んでいる理由です。

ベッドスペースBEFORE

寝室は、いつでも好きな場所にベッドをレイアウトできるように、他には何も置かないというHさん。あるときは中央に、ある時は壁につけて。
また、据え置きのTVも置かないそう。それは、プロジェクターで好きな場所で視聴したいからだと言います。

居室はどこにいても自由に、好きな場所で好きなことができるように「あえて何もおかない」デザインにしました。

ベッドスペースAFTER

現在のベッドスペースも余分なものがなくスッキリした空間。三脚のプロジェクターで、好きな場所で好きなように視聴できるスタイルを楽しんでいるようです。ポイントの一つはダクトレール。プロジェクターを映し出す場所によって動かせるようにダクトレールを取り付けたことで、自由度の高いプロジェクターライフが実現しました。

また、先のインタビューでもあったのは「ドアがないからリビングの窓からの光で十分明るいんです。なので照明も今は必要な分だけ取り付けています。」ということ。最小限の照明で、自然を感じられる空間づくりになっているのが、この写真からもわかりますね。

リビングBEFORE|床に座って過ごすための家具

「床に座って過ごすのが好き」というHさん。
リビングにも、ベッドルームにも備え付けの収納はありません。極力物を持ちたくないから、今ある家具に収納するようにしているそう。客用の布団もテーブルにしているケースに。

リビングAFTER

床は当初モルタルも検討していましたが、外壁材を床材にしています。そんなテクニックもリノベーションの醍醐味。

床材・天井材のグレー、ラックのブラック、壁の白などすべて無彩色にまとめた室内には、窓辺にあるたくさんのグリーンと指し色の小物たちが映え、座るとどもまでもくつろげそうなカウチが心地よさそうです。

フリースタイルリノベーション

ネームプレート1つにしてもそうですが、これまでの住宅の概念はまるで関係ない、フリースタイルのリノベーションを実現しています。

家具らしい大型の家具というのはほとんどなく、むしろ家具に収納するという考えも必要なく、必要なものを必要な場所に、好きなものに入れるというスタイルは新しい形かもしれません。

インダストリアルを決定付ける名脇役~トグルスイッチ~

ベッドルーム手前の壁にスイッチがあるのが見えますでしょうか?これが、トグルスイッチです。これが一般的なプラスチックのスイッチだったらどうでしょうか。このトグルスイッチは、今やインダストリアルスタイルに欠かせないアイテムとなっています。
(キッチン、リビング、ベッドルーム、クローゼットの写真にも小さくこのトグルスイッチが映っています!)

他にも、ブラックのレールや、配管の配色、電源のカバーなど細部へのこだわりの積み重ねが、全体の統一感につながっています。

Hさんからのメッセージ

こちらは、写真使用についてお伺いした際のお返事メールです(岡野は施工管理責任者)。
このメールからは、Hさんとの関係性も垣間見ることができます。

施工管理責任者の岡野は「お客様の探し物を一緒に探す」ように、空間を組み立てていくと言います。

「空間や、その仕上げは手に取って確認できないので、頭の中でイメージして貰わないとなりません。どんなイメージを持っているか聞き取って、色々な提案をして、お客様と一緒に作っていきながら、もっとも欲しい空間になるよう仕上げを行なっていきます。」

「お客様の探し物」・・・「そんなボロボロのがいいんです」

この天井も「探し物」だったそうです。

岡野「今回H様からは、天井や床の雰囲気がすごく良いと言って頂きましたが、海外の住宅に馴染みのある方や、インダストリーな雰囲気が好きな方は、あえて、粗々しいインテリアを選ばれることが多いです。

この天井は、骨材を軽くしたモルタル仕上げなのですが、そもそも、モルタルを天井仕上げにすることは難しいこと、ヒビが入る、天井の塗り物が落ちる、ボロボロになるなどのリスクが高いことがあります。それを説明したところ、『その雑な感じが良い』と言われたのです。

リスクを良しとしていただいたうえで、ベストを尽くすというバドンを受けたわけです。信頼のおける左官職方に仕上げてもらいました。今回の訪問で一年経っても、あの状態を維持できていることが凄いなぁって感動しました。左官職方の腕だと思います。建築を知っている人は、あの天井を見るとみんなびっくりします。

ボロボロになる天井を劣化とするか、味とするかは個人によるところが大きいと思います。
こういういうやり取りの延長線上で、お客様の探し物を一緒に探し、作り上げていくのではないかと思います。」

まとめ

リノベーションから1年後の暮らし、いかがでしたでしょうか?住み始めてすぐではなかなかわからないような、生活感も感じることができたのではないでしょうか。あの空間がこんな風になるんだ、この天井はこの先どうなるんだろう?そんな風に考えるのもまた楽しみがあります。

リノベーションは自由度が高い家づくりです。実物のないものを形にするには、業者とのキャッチボールの濃さにあるのかもしれません。


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