住宅ローンで4000万円出した新築マンションが、35年後いくら支払ったことになっているのかご存知ですか?

[記事更新日]2017/04/23

「もちろん、そんなことマンションを買う前に調べてるよ」と、住宅ローンシュミレーションサイトで借入希望額と金利を入力して出た結果を見て、理解した気になっていませんか?

特に新築マンションを購入しようとしている人は、痛い目を見ることになるかもしれませんよ!

見落としてませんか?マンションの管理費や修繕積立金

マンションや戸建てなどの不動産を購入する際、みなさんは殆どの場合住宅ローンを組むと思います。そして、住宅ローンを利用してマンションを購入すれば、住宅ローンの金利を将来にわたり負担する必要があります。

↑上記は住宅金融支援機構が公開している2017年3月時点での「フラット35」の最低金利、標準金利、最高金利です。

住宅ローンシュミレーションサイトで上記画像のようなシュミレーションを行った結果の35年後の総返済額が次のような数字です。

  • 金利 1.12 %:総返済額 4,837 万円
  • 金利 1.56 %:総返済額 5,194 万円
  • 金利 2.11 %:総返済額 5,661 万円

いかがでしょうか?
標準的な1.56 %の金利でさえ、35年後には借入金に1000万円以上の余分な費用を支払う必要があります。

そして新築マンションのモデルルームでは、マンション価格だけでなく住宅ローンに必要な諸費用や登記費用といった諸費用まで含めた全体資金計画を立ててもらうことになりますが、この資金計画はあくまでも購入時点の資金計画でしかないことをしっかり理解しておかなければなりません。

勘違いされている方も多いのですが、毎月支払う修繕積立金や管理費はずっと同じではありません。

修繕積立金は増額されるだけでなく、一定の時期に一時金を徴収されるなど、新築購入時に計画していた金額から大幅に増える場合がほとんどです。

管理費についても、外部に管理を委託している多くのマンションでは増額されるケースが珍しくありません。

新築マンションを4000万円で購入した場合、35年後にはいくら支払っていることになるのか?

それではここでひとつ、住宅ローンの標準金利で、よくあるような新築マンションの例を上げて見ていきましょう。

前提条件

  • 東京23区内の新築マンション約70㎡ ■マンション価格4,000万円
  • 住宅ローン借入額4,000万円 全期間固定型1.56%(ボーナス払いなし 返済期間35年)
  • 管理費13,000円/月 ■修繕積立金当初6,000円/月
  • 修繕積立一時金10年後250,000円、20年後500,000円

計算してみましょう。修繕積立金

まずここで注意しておかなければならないのが、全体資金計画には絶対に盛り込まれることのない修繕積立金の増額とその金額。

建物は時間経過と経年経過により時間が経てばたつほど傷むわけですから、当初設定された修繕積立金だけでは修繕費用が足りなくなるため、一般的には定期的に増額されたり一時金が徴収されることになるのです。

ただ残念なことに、この修繕積立金の増額とその金額を親切丁寧に教えてくれる不動産営業担当者さんはほとんどおりません。

そんなこと説明したらマンションを買ってもらえなくなる可能性があったり、じつはお客さんのことなんて本当は真剣に考えていなかったり、そもそもこの当たり前のことを知らずにマンションを売っている営業担当者もいるくらいですからね。

さてちなみに、上記の前提条件で35年後の修繕積立金を計算してみると、
6,000円/月 × 35年間(420) = 2,520,000円

そして、前提条件に近い条件で国交省が公表している修繕積立金のガイドライン沿って計算してみるとどうでしょう。
(ここでは仮に、階数15階未満で建築延床面積5000㎡の場合で計算してみます。)

(A)専有床面積当たりの修繕積立金の額

階数/建築延床面積 平均値 事例の3分の2が包含される幅
15階未満 5,000㎡未満 218円/㎡・月 165円~250円/㎡・月
5,000~10,000㎡ 202円/㎡・月 140円~265円/㎡・月
10,000㎡以上 178円/㎡・月 135円~220円/㎡・月
20階以上 206円/㎡・月 170円~245円/㎡・月

国土交通省「マンションの修繕積立金に関するガイドライン」

上記表から計算すると
15260円(70㎡ × 218円/㎡)/月 × 35年間(420) = 6,409,200円

さて、感の良いお方ならすぐに気づいたはずです。

今回の「前提条件(よくあるような新築マンションの例)」と「マンションの修繕積立金に関するガイドライン」の修繕積立金の必要額の差。これがなんと、
 2,520,000円(前提条件)
ー6,409,200円(マンションの修繕積立金に関するガイドライン)
-3,889,200円
「前提条件(よくあるような新築マンションの例)」だと、修繕積立金がおよそ400万円足りないんです!

この足りない400万円分。もちろん35年のどこかの間に補わないといけません。これが月々の修繕積立金が築年数を重ねるごとに増えていくカラクリです。

新築マンションのほとんどは、このように購入当初修繕積立金が安くて月々の返済額も低いと勘違いさせて販売されているのです。

計算してみましょう。修繕積立金+住宅ローン金利+管理費

さて、雲行きが怪しくなってまいりました。結局のところ、4000万円の新築マンションに35年後一体いくらの資金がかかっているのでしょうか?見てみましょう。

あ、ここまであまり触れておりませんでしたが、「マンション管理費」というものも月々必ず掛かってくるので、お忘れなく。

■4000万円の新築マンション、35年後の住宅ローン金利込みの総支払額(金利 1.56 %)
5,194 万円
■35年後までに支払うマンション修繕積立金
640万円(千円以下切り捨て)
■35年後までに支払うマンション管理費
546万円(13,000円×420(35年))
6380万円

このように、もろもろの費用を含めた4000万円の新築マンションを35年保有する場合に必要な資金は、6380万円円になることが分かりました。

そしてまだ計算していない駐車場代、固定資産税および都市計画税35年間分、自治会費といった細かい金額を加味したら、一体4000万円がいくらになるのでしょうか?

終わりに

最後になりますが、上記計算例はやや甘めな条件で設定している点や、壁紙や水まわりの交換といったリフォーム費用はいっさい加味していない点、従前に住んでいたお住まいより面積が増えたことによる電気代の上昇もまったく考慮していない点があることも付け加えておきます。

これらを踏まえて、新築マンションを購入する際は本当に慎重に検討していただきたいと思います。


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